イベント報告

  • 2020.02.18
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  • 九州・沖縄ブロック

九州ブロック 研修会(日程2020.2.1)文責:古川裕紀

2月1日(土)
佐賀県三養基郡基山町の酒蔵 基山商店の『GALLEREY KEY』にて
研修を開催しました。
実は、3日後に基山町長選挙の告示日を控えるというタイミングでの開催。
そのため、開催地である基山町からの参加が期待できず
どのくらいの参加者に集まっていただけるのか心配でしたが
龍馬プロジェクト九州メンバーはもちろんのこと
県内外さまざまな地域から会場いっぱいに90名近くお集まりいただきました。

第1部では、東明館学園の荒井優(ゆたか)理事長をお迎えして
「志と夢~東明館の挑戦」と題して90分の講義。

ちょうど4年前の2016年2月1日に当時多くの問題を抱えていた
札幌新陽高校の校長に就任された荒井氏。
そのとき、学校のことは分からないが、変えたいという
覚悟を持っての就任だったと語られました。
そもそも教育とは?
何を教え育むのか?
という根本から見つめなおし、
高等学校の役割とは何なのか?
からじっくりと考えられたとのこと。
そして、学校とは、言葉の力を信じることを身につけるところであるという
ひとつの結論を導き出されています。
「行って帰ってくる。」「戻っておいで。」という思い。
背中を押してくれる存在。これが神話の時代からある
教育の一番大事なところではないかと
思っておられるとのことでした。

また、学校は手段が目的化しやすいのではと感じているとのこと。
例えば、なんでこんな制度設計なんだろう?というものがあったとして
その制度が出来たときの経緯や情熱は純粋なものだったはず。
しかし、すぐにその制度は前例として踏襲されていき
たとえそれが時代に合わせて常に変化させていかなければ
ならないような内容のものだったとしても
いつしか変化させるために考えることが
面倒くさいという雰囲気になりやすい。
とのことで、そこにチャレンジしていくことで
学校は生まれ変わっていく。と語られました。
学校を変えるのはそんなに難しくない。
と熱く語られる姿が印象的でした。

第2部は、神谷会長と荒井氏とのトークセッション。

日本の高度経済成長は、あの時代の世界の工場になったから。
今は、世界の工場ではない。
それなら、今後は世界のどのポジションを取るのか?
そういったビジョンが無いように思う。
考えているのだろうか?という提起がありました。

会場からの大学に期待することは?との質問に対しては
お二人から、特に文系について言えることだが
果たして社会を経験したことのない18歳の子に必要なのか?
本当に身につけ得るのか?ということは考えないといけない。
少子化や高等教育の無償化など、大学に行かせやすい環境に
なっているなかでお金が無くても行けるようになるが
大学に通う意義は何かが問われる時代。
日本は、まだ(大学に)入るのが目的になっている。
そうではなくて、身につける学問は何なのか?
真剣に考える必要がある。
そのためにも高校生は大学に行って何をする(したい)のかを
ちゃんと考えることが必要だと思う。
という話があり

そのあと神谷会長からは
日本のなかに大学が多すぎる。
もっと淘汰されることが必要と思う。
18~22歳という人生の中でとても貴重な時期に
4年間もモラトリアムを与える必要は無い。
大学には本当に研究したいという人が行くべき。
例えば、デンマークには国民が年齢を問わずいつでも学べる大学がある。
そもそも大学は高等教育であり、基礎学力がない人は行く必要は無い。
といった鋭い発言もありました。

その後は、懇親会。
50名近くの皆さんに残っていただき、あっという間の2時間。
参加者それぞれの交流も大変盛り上がりましたが
講師を務めていただいた荒井理事長や神谷会長の前には
人だかりが絶えず、参加者の皆さんから様々な質問が飛び交っておりました。

会場が肌寒かったり進行が遅れたりと少々不手際もありましたが
この度の九州ブロック研修、多くの方々にご協力いただいて
大変充実した内容となりましたことに心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。

文責:九州ブロック長 古川 裕紀

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